チェストのはなし

 

 

 

先日、アンティークパインのチェストを買った。
今までCDやDVDはオープンシェルフに山積みにしていたのだけれど
そろそろ始まる娘のいたずらをどうやって防ぐか考えていたところ、力を入れないと引き出せないチェストにしまおうと思い付いた。
そしてせっかく買うなら、きちんとした家具がいいとも思った。
ベビー家具を買うのは今後の事を考えると抵抗を感じるし、かといって通販等で間に合わせで家具を買っても、まあまあな金額になる。
そこで、娘の誕生記念に産まれる前、一度考えていたアンティークパインのチェストを再び検討する事に。


ものを買うならきちんとしたものを、そして買ったら大切にしてほしい、という願いを込めて選んだアンティークパインのチェスト。
子供が使うならカジュアルな雰囲気で扱いやすいパイン材にしたいと思ったけれど、大人になっても使うのに気恥ずかしくないデザインの物を探した。
やっと見つけたチェストは少しヒビが入っていたりはしているけれど、アンティークガラスの取っ手とのバランスがラヴリーな、でもきちんとした作りものだった。
買ったお店によると正確な年はわからないけれど1800年代後半の品物のようだ。

これにあれこれ詰めていたずら防止する。分別できるようになったら娘の部屋で使う予定。
でもふと思った。
ガラスの取っ手のアンティークパインのチェスト。これってずっと私が欲しいと思っていたものだった。

正直に言うと実は今まで子供に興味はなかった。どちらかと言うとどのように接して良いのかわからず、苦手なほうだった。
そんな私が母になって、でも相変わらず淡々と育児しているのだけれど、そんな私が自分のしたかった事や夢を娘で実現する親となっていた事に驚かされた。
それに気付いた時、最初は戸惑ったけれど、でもこれからもきっとそうやって夢を果たして行くのだろうと思った。
自分の思いを伝えるといいつつ夢を果たすという事にあまり過剰な期待を持ち過ぎにはなりたくないので、本人の意志も尊重できるようなバランスは保ちたいけれど
でも娘には私がいいと思っているモノ、事、思いを伝えていきたい。

そんなわけで、このチェストはまずはその第一段となった。


ちなみにチェストは部屋にもとてもしっくり馴染んでくれて、とても気に入っている。
サイズもちょうど良く、子供たちが来ても未だ、いたずらされない(笑)