
お弁当のはなし
この日のメニューはニラ入り卵焼き、海老の甘煮、ごぼうのきんぴら、白いご飯にひじきのふりかけと明太子。
最近、雑誌で一般の人のお弁当の様子を記事にしているのをよく見かけるけれど
自宅で作業している私には通うところがなくて、恨めしい気持ちでその記事をいつも読んでいた。
おいしそう。。。
食いしん坊の私は一度食べたいと思ったら、自分の胃の中にそれを収めることにかけては恐いくらいの情熱を注ぐ。
ただ何でも形から入るので、お弁当にはそれなりにお弁当を良く見せてくれるいれものがないとおいしいお弁当が食べれない、としばらく欲求に蓋をしていた。
つまりはいいお弁当箱が欲しい。。。
でも生活に直接必要なものでもないので、どうやったら手に入れられるか悶々とした日々が続いていた。
そんな時、友だちの結婚式の引き出物で曲げわっぱのお弁当箱をいただいた!
憧れの曲げわっぱを手に入れたという喜びと同時にお弁当ライフの到来! 興奮。
でも、やっぱりほとんどご飯は自宅で食べるので出番がない。
どんどん「お弁当」という存在が自分の中で大きくなって、その辺のごちそうより食べたくて仕方ないものへと変わっていった。
そこでどうにかしてお弁当ライフを楽しみたいと考えた末、素材集めにあちこち回るのにお弁当を作って行こう!と思い付く。
今までとっても切羽詰まっている時に買い出しに出ると、時間もないから結構いい金額を出して簡単に外食で済ませていた。
それはそれでいいのだけれど。。。
それからお弁当を作って、素材集めの合間にデパートの屋上とか公園の池の前のベンチなどで食べるようになった。
周りのひとはデパ地下で買ったお惣菜やらをビニールの袋をかさかさ言わせて食べている中、独り手作りのお弁当を広げる。
その優越感といったら!!!
お弁当の味はもちろん、申し分ない。わっぱの力でご飯とおかずが一体となって本当においしい。
おかずは凝ったものよりなんて事ないものの方がおいしく、ご飯も白米で十分オイシイ。
何よりもお弁当を持ち歩くようになってよかったのは、おいしくて健康的なランチをほとんどお金をかけずに食べれることの他に
買い出しの焦った気持ちを柔らかくしてくれることかもしれない。
冬なんて少々寒いんだけれど、その風が室内の過剰な空調で火照った頭と体をリセットしてくれて、食後の活動もすこぶる快調。
お昼を外食することを考えると家でご飯を済ませてから出ていたりすることもあって、なかなか買い出しの日を有効に使えなかったのだけど
お弁当作って、午前中から出ることでそれもクリア。
お弁当って素晴らしい!
というわけで、お弁当は私にとってわざわざ作る特別なもので、好物なのです。
それにしてもわっぱの力は凄い。
あんまりおいしくなるものだから、同じお店でお櫃まで購入しちゃいました。
ちなみにお弁当箱をくれた友だちには「お弁当を食べたがるなんてタラちゃんみたい。。。」と言われました。